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2026上半期レーザ加工業界の展示会動向

2026年6月15日

高出力レーザ機器の応用と機械加工業界の潮流

株式会社ビジョナリープロダクトのニュースサイト(ビジネスコラム)です。


まもなく2026年の上半期が終わろうとしています。今年に入ってあっという間に月日が流れた感がありますが、皆さんはいかがでしょうか。ビジョナリープロダクトはレーザ加工機を含む産業機械の商品開発・製造技術が専門です。加工業界に関連する展示会や各社が主催するプライベートショーなどへ足を運び、多くの企業様と交流しながら様々な刺激をいただいております。ビジネスというより半分は趣味の領域になりつつありますが。。。


 さて、上半期に開催されたレーザ加工に関わる展示会では、2月開催「Photonix名古屋」、5月開催「Photonix大阪」、「AM-EXPO」展、産業機械に関わる展示会では、4月開催「ものづくりワールド」や6月開催「RobotTechnologyJapan2026」などを視察して参りました。その他多くの展示会が開催されていますが、視察した展示会から掴んだ傾向をご紹介します。出展企業は集客と費用対効果を考慮して、どの展示会に出展するかを戦略的に決めています。それ故に業界の時流が垣間見える気がします。



 最近の傾向としては、「機器売り」より「ものづくり」に効果をもたらす「装置・設備売り」の展示にシフトしています。数年前までは、革新的ファイバーレーザの登場と高出力化によって、レーザ機器そのものがイノベーションでした。ナノ・ピコ・フェムト秒超短パルスレーザやグリーン・ブルーレーザなどの短波長レーザも同様です。機械加工やレーザ加工に大きな変革をもたらす機器は展示会の花形でした。加えて、それらを利用する加工ヘッドやビームシェイプ技術も同様に活況でした。


しかしながら、今や高出力レーザやグリーン・ブルーレーザの存在は当たり前になり、もうそのもの自体でのインパクトは薄まり、レーザ出力も加工に十分な領域まで進化を遂げました。となると、加工エンドユーザにとっては、展示機器から自社ソリューションを創造するより、自社の加工に変容を与える装置や加工機は何か?に変化していきます。その結果、展示会では単なる「機器売り」から顧客への「ソリューション提案」が更に重要となり、装置・加工機・設備メーカがイニシアティブをとる傾向が強くなったと感じます。機器売りにしても、その機器で顧客の加工や生産性・品質にもたらす効果・うまみを提示する展示が必要です。さもないと来場者の興味を惹くことになりません。


加えて、技術で先行してきた日欧米系メーカにとって変革時期が到来しています。EV/電池/家電と同様に中国系企業が進出する勢いが増し、保守の心配を除けば、性能・品質で遜色ない安価な機器メーカが乱立し始め、日本へビジネス参入する勢いは展示会ブースに占める中国系企業とそれらを扱う代理店企業の比率で分かります。特にPhotonix展はその最たる状況で欧米企業が減り中国系関連企業が増加しています。Photonix展よりものづくり展の方が活況です。


 特に「きる・まげる・つなぐ」の薄板中心の板金加工・製缶品業界では、アーク溶接に代わり、価格差が縮まった中国系レーザ溶接機に置き換わる流れが2026年から更に加速するでしょう。一方で、厚板を扱う「けずる」機械加工や「もる」積層加工では、AM-EXPOやRobotTechnologyJapanでもわかるように、まだ中国系企業の進出は希少です。価格差で戦う市場ではなく付加価値で戦う市場だからです。コモディティ化し始めた旋盤やマシニングセンタではなく、5軸加工機やDED系肉盛り技術を搭載した複合機など、加工モニタリングシステムやCAD/CAMを含めた加工技術と高品質保証に対してまだ敷居が高いからです。加えて、保守的傾向の強い日本市場では、高価な機械に中国製を採用することにリスクを感じるのかもしれません。


 とはいえ、コモディティ機と高付加価値機で住み分けすれば良いのか?価格差で追い込まれる日欧米系企業はこのままで良いのか?設備メーカは中国系企業との上手な共存も必要でしょう。今や高付加価値となる機械学習や深層学習AIを組み込んだシステムやデジタルツインは当たり前になり、今後は、生成AI、フィジカルAI、DX、画像処理を駆使した加工技術とトータルソリューションで真剣に差別化を図らなければ淘汰される企業が増加することに懸念してやみません。特に経営者は、時代の変革に吞み込まれないようアンテナをはっておく必要があります。

大事なことは先進技術もさることながら先を見据える戦略と開発リードタイムです。マーケティングとイノベーション、マーケットインとプロダクトアウトを一対で進めましょう。


ビジョナリープロダクトは、光・レーザ加工技術と計測/制御技術が専門です。レーザ加工機を含む産業機械ビジネスの事業拡大を目指す企業様のご支援をしています。最先端レーザ加工技術/レーザ加工機ビジネスにご支援を望まれる方は、以下のページをご覧下さい。


  URL:レーザ技術 | ビジョナリープロダクト


レーザ加工技術コンサルタントからみた「最近のレーザ加工技術と業界の潮流」も参考にして下さい。

  URL:「レーザ加工技術Vol.9」 産報出版誌に掲載されました! | ビジョナリープロダクト



新商品開発の伴走型アドバイザリー支援や設計・製造を含む設備導入支援にご興味のあるプロジェクトリーダーの方や事業経営者様はお気軽にご相談下さい。


  URL:お問い合せ | ビジョナリープロダクト


引き続き、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

令和8年6月15日

株式会社ビジョナリープロダクト



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